こんばんは しんちゃんです。
4月から職場が異動になり、片道約52キロになりました。
往復約100キロを越える事に。
通勤だけで疲れてしまいます。
最近はバタバタ忙しく中々ブログを落ち着いて書く時間が作れません。
さて、今日はi-smartとグランセゾンの断熱性能の違い(Ua値)について書いていこうと思います。
目次
次世代省エネルギー基準
皆さんは、「次世代省エネルギー基準」というのをご存知ですか?
1993年に建設省により改正された日本の断熱化基準の事であり、
この基準により先進国の中では最低だった日本の住宅の断熱基準がやっと欧米基準の最低レベルに達するようになりました。
この基準も全国統一ではなく、8つの地域区分に分かれています。
数字が低いほど寒い地域で、数字が高いほど暖かい地域になります。
この区域はかなり細かく設定されています。
私の住んでいる地域は「5地域」になります。
5と6地域が多い区分となります。
家の断熱性能を表す数値も「Q値」(熱損失係数)に変わり、「Ua値」(外皮平均熱貫流率)が使われるようになりました。
次世代省エネルギー基準ではUa値が採用されていますのでこちらの数値を上げている住宅会社がほとんどですが、Q値も断熱性能には重要な指標になってきます(この2つの違いはまた詳しく調べてから記事にしたいと思います)。
私も最近まで全然知らなかったのですが、日本の家の性能は先進国の中では最低レベルなのですね。
家は「夏は暑い、冬は寒い」というのが当たり前だと思っていました。
その性能の悪い家をポンポン建てていったのが、よく聞く大手ハウスメーカーなどです。
大手ハウスメーカーが悪いのか、規制をしていなかった日本が悪いのか・・・
この次世代省エネルギー基準も色々変わってきてるのですが、2020年の基準(今年です)が、
1~8地域区分でUa値が0.46~0.87です(8地域の沖縄にはUa値は設定されていないので正確には1~7地域ですが)。
私の地域の5地域はUa値0.87です。
Ua値0.87という基準は、めちゃくちゃ悪い数値ですが・・・
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
あとよく聞くのは「ZEH」です。
これも政府が推進している取り組みです。
簡単に説明すると、家の性能を高めて消費エネルギーを抑えて、太陽光などで創ったエネルギーを使用する事でエネルギーの消費をプラマイゼロにするという事です(プラマイゼロか創ったエネルギーを多くしようという考えです)。
「創るエネルギー」-「使うエネルギー」≦0
使うエネルギーよりも創るエネルギーを多くしようという取り組みです。
このZEH住宅には大手ハウスメーカーも取り組んでいますが、
1~8地域のUa値は0.4~0.6です。
私の地域の5地域は0.6です。
この数値も特に優秀という事はありません・・・
HEAT20
上の2つの基準よりもUa値が厳しい基準のものがあります。
それが「HEAT20」です。
「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称が「HEAT20」です。
この団体のメンバーは、研究者、住宅、建材生産者団体の有志によって構成されています。
もう、国には任せておけないという感じなのでしょうか。
国が定めた基準ではありません。
このHEAT20にも3つのグレードがあり、G1・G2・G3グレードとあります。
1~8地域では
G1グレード 0.34~0.56
G2グレード 0.28~0.46
G3グレード 0.20~0.26
私の地域の5地域は、G1が0.48、G2が0.34、G3が0.23となります。
G3グレードは2019年の6月に制定されたのですが、この数値はすごいのではないのかなと思っています(詳しくは分かりませんが、ドイツの高性能住宅のような数値なのではと思います)。
一条工務店は「家は性能」と言っているのですから、このHEAT20のG3グレードを標準にするようになってもらいたいなと思います。
i-smartとグランセゾンの断熱の違い
前置きが長くなってしまいましたが、i-smartとグランセゾンの断熱には違いがあります。
断熱には「内断熱」と「外断熱」とあります。
それぞれメリット・デメリットがあります(詳しくは今日は書きませんが、この辺りも後日詳しく書いていきたいと思っています)。
家の骨組みとなる、柱と柱の間の空間を断熱するのが「内断熱」です。
その柱の外側から家をスポッと囲むように断熱するのが「外断熱」です。
あと、断熱にはこの内断熱と外断熱の両方を採用した「付加断熱」というものもあります(一条工務店では内外断熱という表現をしていますが同じです)。
どちらが断熱性能がいいかというと、もちろん両方を採用する付加断熱となります。
この断熱の方法がi-smartとグランセゾンでは違うのです。
i-smartは付加断熱、グランセゾンは内断熱です。
Ua値は
i-smartが0.25、グランセゾンが0.38です。
先程のHEAT20の基準でいうと、私の地域の5地域ではi-smartがG3グレード、グランセゾンがG2グレードとなります(それぞれ少し数値は劣りますが・・・)。
G2グレードでも性能は高いとは思うのですが、最近になってG3グレードの基準を制定したのはG2グレードでは性能が十分ではないと判断したからなのではないでしょうか。
それと、グランセゾンの方が坪単価は高いのに、性能が悪いのです。
この坪単価ならG3グレードの性能を期待してもいいと思うのです(大手ハウスメーカーの断熱性能はG1グレードに届くかどうかというレベルです。他の大手ハウスメーカーは性能は重視していないので仕方ありません)。
まとめ
今回はUa値についてのi-smartとグランセゾンの違いを書きました。
グランセゾンも十分断熱性能は高い方だという見方もあるとは思うのですが、それは日本の住宅会社全体で見たらという話だと思います。
そもそも日本の住宅の性能は先進国の中では最低レベルなのですから。
高気密・高断熱の住宅を建てている住宅会社は、私が調べている限りでは、ほとんどが付加断熱であり、Ua値もG3グレードの0.23前後の性能が多いです。
グランセゾンは2019年の新商品なのになぜ断熱は内断熱のみなのかも疑問です。
一条工務店は「家は性能」と謳っているのですから、性能を重視してもらいたいなと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。