こんばんは しんちゃんです。
今回は「気になったけど採用しなかったシリーズ」第5弾の全館さらぽか空調についての前回の続きについて書いていきます。
(前回の記事はこちらです)
今回は、全館さらぽか空調のメリットについて書いていきます。
メリット・デメリットについては色々考え方も違いますが、私が思う全館さらぽか空調のメリットになります。
目次
全館さらぽか空調のメリットは「除湿機能」
私が思う、全館さらぽか空調の最大のメリットは「除湿機能」だと思います。
エアコン無しで家中快適な温度になるのももちろんメリットなのですが、
夏場不快になるのは、湿度が影響していると感じます。
夏暑いからといってただ温度を下げれば快適になる訳ではありません。
温度を下げ過ぎれば、ただ寒いだけで快適とは言えません。
湿度が調湿されていれば、温度が28℃でも快適です。
ジメジメした多湿の状態がやっぱり不快だと感じます。
もちろん温度が30℃ぐらいあると暑いと感じるので温度もある程度低い方がいいのですが、湿度が重要だと思います。
湿度はカビにも影響してきます。
カビが繁殖する条件には4つあります。
- 温度
- 湿度
- 栄養分
- 空気(酸素)
この4つが条件です。
1.温度なのですが、カビは5~45℃で繁殖します。
5℃ってかなり低いですが、冷蔵庫の中の食品もカビる事がありますよね?低温でもカビは死滅する訳ではありません。
低温でもしぶとく活動しています。
一般的には20℃を越えるとカビの繁殖は増えて、28℃前後が最も盛んになります。
2.湿度については、相対湿度60%以上で繁殖します。
80%を越えるとさらに勢いは増します。
3.栄養分については、ホコリや汚れもカビが繁殖する栄養源になっています。掃除は大切だなと感じますね。
4.空気(酸素)については、カビの生育にも酸素は必要になります。
この部分は対策しようがありませんね。
全館さらぽか空調により、カビの繁殖条件である、1.温度と2.湿度の対策が出来ます(カビはしぶといので完全に抑制は出来ませんが)。
カビは人体に悪い影響を及ぼします。
カビの胞子を吸い込んで体内に入る事で、気管支ぜんそくや鼻炎といったアレルギー症状が現れる場合があります。
ダニも人体に悪い影響を及ぼしますが、そのダニの大好物がカビなんです。
気管支ぜんそくの方多いですよね。
昔よりぜんそくの方は多くなってきています。
住宅が影響しているのではないでしょうか?
そんな人体に悪影響を及ぼす、カビ・ダニ対策にも全館さらぽか空調は活躍してくれます。
全館さらぽか空調は25℃が推奨設定ですが、実際の室内は+2~3℃程になるそうです。
夏場の快適な環境は、温度が27~28℃、湿度が50~55%だそうです。
まさに、全館さらぽか空調が作り出す快適な環境と一致します。
もちろんエアコンでも温度・湿度の調整は出来ます。
ただ、エアコンで各部屋を快適な温度・湿度にする為には、エアコンの位置、間取りなど色々考えないといけません(エアコン1台で調整する場合ですが。各部屋に設置すればいいのですが、それでは電気代が気になります)。
「間取りなどの事を考えずに快適に出来る」これが全館さらぽか空調のメリットだと思います(後で書きますがこの部分は一条工務店の間取りでのデメリットでもあります)。
全館さらぽか空調でもエアコンが必要?
全館さらぽか空調について調べていると、よく「全館さらぽか空調でも本当に暑い日にはエアコンが必要になる」というのを目にします。
確かに一時的に暑くなる場合はあります。
例えば、小さい部屋に大人数が集まったりした場合です。
人がいれば体温から温度は上昇するし、湿度も上昇します。
それまでは快適でも、お客さんなど大人数が同じ部屋に集まったりするとエアコンが必要になる場合はあるのかなと思います。
ただ、「いつもよりも暑い日にエアコンが必要になる」という部分については少し疑問があります。
私の考えではあるのですが、しっかり日射遮蔽をしていれば、暑い日でも全館さらぽか空調でエアコンを使用しなくても大丈夫だと思います!
なぜこのように思うのかというと、一条工務店の設計の問題です。
一条工務店の設計士は、全く日射遮蔽・日射取得について考えていないからです。
「パッシブ設計」という設計の考え方すら知らないのではないでしょうか。
もしかしたら一条工務店の設計士の方の中でもしっかり日射遮蔽・日射取得の事を考えた間取りを設計している方がいるのかもしれませんが、私の担当して頂いた設計士の方も全く考えていなかったし、他の一条工務店のブログを書いている方やインスタグラムなどでも、パッシブ設計のような間取りをされている方を見た事はありません。
私も設計士の方には親身に間取りについて考えて頂き感謝はしているし(ほとんど間取りは私たちが考えましたが(笑))、批判している訳ではないのですが・・・
設計士の方が日射遮蔽・日射取得について全く気にしないのは、一条工務店の家の性能を信じ切っているからだと思います。
一条工務店の家は他社の大手ハウスメーカーを圧倒する程に高気密・高断熱だから、間取りはどんな風でも大丈夫と思っているのだと思います。
設計士の方が思っているというか、そのように教えられているからだと思います。
確かに一条工務店の家は高気密・高断熱なのですが(気密性については疑問はありますが)、家の性能も大事なのですが、間取りも大事です。
一条工務店の家の性能でしっかりパッシブ設計の間取りがされていれば、エアコン不要で全館さらぽか空調で夏は大丈夫だと思います。
高気密・高断熱の家で夏の日射遮蔽がされていなければ、家の中が暑くなるのは当たり前です。
「高断熱=熱を外に逃がさない」のですから。
南側の日射遮蔽については軒や庇やシェードなど対策されている方も多いとは思うのですが、東側や西側(特に西側)については対策がされていない場合が多いと思います。
東側や西側は太陽の角度も低いので、軒や庇で対策は不可能です。
一条工務店では西側は遮熱タイプのハニカムシェードが標準ですが(グランセゾンはオプションです)、ハニカムシェードは家の内側に設置してあります。
内側に設置してあるので、窓から室内には日射が入り、室内は暑くなります。
日射遮蔽をするなら、シェードのように窓の外側で対策する必要があります。
色々書いていますが、実際まだ住んでもいないし、全館さらぽか空調を採用していないので説得力がありませんが・・・
最後に
今回は全館さらぽか空調のメリットについて書きました。
全館さらぽか空調は本当にすごい画期的なシステムだと思います。
ここまでいいと思っていながら、なぜ採用しなかったのかについては次回書いていきます。
一条工務店の家の性能でパッシブ設計の間取りで設計されたらいいのになと思います。
設計士の方の数が足りないとD担当も言われていたし、1つの家にじっくり考えるのは難しいのかもしれませんが、間取りで家の快適度は大きく変わると思います。
一条工務店の間取りの考え方が変わってくれると、もっと良くなるのになと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。