こんばんは しんちゃんです。
前回「気になったけど採用しなかったシリーズ」の第9弾、「カッコいい外観」について書きましたが、なぜ採用しなかったかの理由についてまだ書いていない事があります。
今回は前回書けなかった採用しなかった理由について書いていきます(前回の続きになります)。
目次
南側の採光(日射)が優先
私が土地を買って、家の配置を考えていた時、絶対譲れない事は南側からの採光(日射)をしっかり取る事でした。
パッシブ設計という設計の考え方など全く知らなかったのですが、南側からの採光(日射)が大事だと思っていました。
今は日射取得や日射遮蔽は大事というのは分かってるのですが、最初は全然知らなかったので、採光を取る、明るい家がいいなという考えでした。
電気などの明かりよりも、太陽の光の方が気持ちいいですから。
東西南北の4面ありますが、南側が一番重要だと思っていました。
「南側から如何に太陽からの光を家に取り入れるか」という事を重視して家の配置を考えました。
その結果、東西に長細い長方形の家になりました。
南の土地にも将来家が建つ予定なので(まだ土地は売れていないようですが)、南の土地の境界から少しでも離した位置での家の配置を考えました。
採光(日射)がよく取れる家の形状は?
東西北については採光については特に深く考えていなかったのでどんな家の形状でもよかったのですが、南側だけは真っ直ぐな壁のラインがいいと思っていました。
なぜかというと、一番採光を取れる家の形状は凸凹した形状ではなく、南側に平行な真っ直ぐな形状がいいからです(実際は南側ではなく、土地の形に合わせて平行にしているので南側からしっかり平行ではありません)。
これなら太陽がどの位置にいても窓からしっかり採光を取る事が出来ます。
外観は真っ平ののっぺりとしたカッコよくない外観になると思いますが、採光重視ならこの間取りだと思います。
凹凸のある形状は外観は良くなるけど採光は・・・
先程の採光重視の真っ平ののっぺりとした間取りとは違い、凹凸のある間取りは外観は良くなります。
ただ、採光(日射)という面では不安があります。
上の2つの写真も凹凸がありカッコいい外観なのですが、
前に少し出っ張った部分が採光(日射)の邪魔をしてしまいます。
例えば太陽が真南では、
真ん中の窓からの採光は良く取れるのですが、出っ張った壁のせいで左右の窓へは採光が少し遮られてしまいます(赤色の部分です)。
太陽が南東だと、
左側(西側)の窓からの採光が少し遮られてしまいます。
南西では、
右側(東側)の窓からの採光が少し遮られてしまいます。
この出っ張った部分が採光の邪魔をするのです。
よくコの字の形の間取りも見かけますが(特に平屋で多いと思います)、
この場合も引っ込んだ部分の壁が採光の邪魔をします。
夏は太陽の角度が高いので壁の影響は少ないかなと思いますが、日射取得が問題となる冬は太陽の角度が低いので結構影響が特に出てきます。
実際、凹凸のカッコいい外観の壁のせいで採光が遮られています。
この採光(日射)の問題があり、凹凸のあるカッコいい外観になる間取りは採用する事をやめました。
C値についても少し不安があります
あと、凹凸のある間取りは高気密・高断熱には欠かせない、「C値」に少なからず影響してきます。
真っ平より凹凸がある間取りの施工の方が気密性は取りにくいです。
C値についてしっかり考えている住宅会社は、凹凸がある間取りでも施工する技術があると思いますが、正直C値について重要視している住宅会社は少ないと思います。
大手ハウスメーカーはほとんどが気密測定すらしていませんし、C値について公表していません(気密測定をしていないですから)。
断熱性能のUa値についてはしっかり数値を出していても、気密性のC値については知らんぷりです。
全く触れられてもいません。
なぜかというと、C値については国が明確な基準を公表していないからだと思います。
Ua値については、次世代省エネ基準やZEHなど国が基準値を公表しているから、ほとんどのハウスメーカー・工務店は数値を公表するようになったのだと思います(Ua値すら公表しないで高気密・高断熱を謳っている住宅会社も沢山あります)。
C値(相当隙間面積)も高気密・高断熱を謳うのなら重要です。
一条工務店は気密測定もしっかりしていますが、i-smartのC値は0.59と公表されていますが、これは平均であり実際は0.7以下なら合格です。
なので、C値0.7での家の完成も十分あり得ます。
正直、C値0.7では高気密とは言えません。
最低でも0.5以下は欲しいと思います(色々調べていてこの数値以下が絶対条件かなと思います)。
C値は経年劣化でどうしても数値は悪くなっていくようなのですが(C値が経年劣化でもそこまで悪くならない住宅会社もあるようですが)、新築の家ぐらいは良い数値がいいです。
一条工務店の施工会社もC値を良くするような施工技術はあまり期待出来ないので、せめて綺麗な四角い間取りでC値が良くなるといいなと考えたのも、凹凸の間取りにしなかった理由になります。
最後に
カッコいい外観である凹凸の間取りにしなかった理由は、
前回書いた
- 家の中の間取りを優先した。
という理由と、今回書いた
- 採光(日射)の事を考えて。
- C値を少しでも良くする為に。
という理由からです。
今回の採光やC値についてはそこまで気にする事ないかもしれませんが、色々考え出したら気になってきてしまいます。
少しは違いが出る・・・と納得しての間取りなので後悔はありません。
最後に、やっぱり外観も大事だと思うので、私がすごい好きな間取りをご紹介します。
その間取りは宿泊体験をさせて頂いた家です。
土地はこんな感じです(すごく広い土地です)。
外観の中心である北側については凹凸がありカッコいい外観です。
北側は採光は気にしなくていいので凹凸もいいです(C値は施工に期待しましょう)。
そして、あまり人の目に触れない南側は採光重視の真っ平の間取りです。
この間取りはとても好きな間取りです(宿泊体験の家については過去に記事がありますのでそちらをご覧下さい)。
同じような土地の形状だったら、この間取りを真似したいなと思っていました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。