こんばんは しんちゃんです。
今回は前回の一条工務店i-smartに1年間住んでみての感想「吹き抜け編」の続きになります。
前回が住んでみて感じた吹き抜けのメリット編でしたが、今回はデメリット編になります。
どんなものでも、メリットとデメリットが存在します。
「全てが良い」なんて都合が良いものは、存在しないと思います。
それは吹き抜けについてももちろん当てはまります。
吹き抜けについては間取りを考えている時に、デメリットについて特に調べていました。
吹き抜けは最初から採用したいと思っていました。
なので、メリットよりもどのようなデメリットがあるのかが重要と思っていました。
吹き抜けについてのよく見聞きする、一般的なデメリットについて私が約1年住んでみてどのように感じたのかを書いていこうと思います。
目次
- 吹き抜けの一般的なデメリット① 〜寒い〜
- 吹き抜けの一般的なデメリット② 〜光熱費がかかる〜
- 吹き抜けの一般的なデメリット③ 〜音や匂い〜
- 吹き抜けの一般的なデメリット④ 〜耐震性〜
- 吹き抜けの一般的なデメリット⑤ 〜2階のスペースの減少〜
- 吹き抜けの一般的なデメリット⑥ 〜掃除〜
- 吹き抜けの一般的なデメリット⑦ 〜視線〜
- 最後に
吹き抜けの一般的なデメリット① 〜寒い〜
まずよく聞くデメリットが「寒い」です。
吹き抜けは1階と2階が繋がっているので、冬エアコンをつけても暖かくなりにくく寒いというデメリットになります。
暖かい空気は上へ、冷たい空気は下にいくので、吹き抜けだとどうしても人が生活する1階部分に冷気がたまり寒くなってしまいがちです。
(夏は冷たい空気は下にいくので、人が生活する1階部分はそこまで暑くはならないのかもしれないのでデメリットにはならないかもです。吹き抜けの2階部分はとても暑くなってしまいますが、人が生活する空間ではないので気にならないとも言えますね。)
ただ、これは昔の気密や断熱がしっかりなされていない家の話であり、現在は断熱性は大分上がってきていると思うのでそこまで寒さも気にならなくなってきているのではないかなと思います(気密に関しては気密測定もしていない住宅会社がほとんどですが・・・)。
この点については、私は寒さを感じる事もなく快適に過ごす事が出来ています(もちろん夏も暑いという事もなく快適でした)ので、デメリットにはならないと思います。
吹き抜けの一般的なデメリット② 〜光熱費がかかる〜
次の良く聞くデメリットは「光熱費がかかる」です。
これについては、家作りで色々調べて「光熱費は特に変わりはない(吹き抜けの有るなしで)」と思っていましたが、こう言われる原因はやはり昔の家の特徴でもあると思います。
私が今まで住んでいた一軒家やアパートでもそうでしたが、昔の家では「1部屋に1つの冷暖房器具使用」が当たり前でした。
そうしないと部屋が暖かく・涼しくならないからです。
複数の部屋を1つの冷暖房器具で暖かく・涼しくしようとしても、どうしても思うようにはいきません。
断熱・気密が良くない昔の家では、冷暖房器具を使用する部屋しか快適にはなりません。
もしどうしても快適にしようとすると、冷暖房器具は常にフル稼働する事になり、とんでもない光熱費になってしまいます(それでも家全体は快適にはならないと思います)。
しかし、高気密・高断熱の家ではよく「エアコン1台で家中快適に過ごせる」と聞きます。
一条工務店では冬は全館床暖房なのでエアコン1台で快適とは少し違ってくるのかもしれませんが、夏はエアコン1台での全館冷房を考えていました(全館さらぽか空調は採用しなかったので)。
エアコン1台で1階や2階の各部屋全部を快適にする考えなので、吹き抜けがあろうがなかろうが関係ない(光熱費に関して)と思っています。
この点については、前に夏の電気代について書かせていただきましたが、
夏の電気代は5,000〜6,000円ほどであり、吹き抜けにより特に光熱費が上がったという事はないと思うので(比べてないので断言は出来ませんが)、デメリットにはならないと思います。
吹き抜けの一般的なデメリット③ 〜音や匂い〜
次はこちらも良く聞く「音や匂い」についてです。
このデメリットは性質上仕方の無い事だと思うのですが、吹き抜けのせいで1階からの音や匂いが2階に伝わりやすいというものです(2階から1階へも同様です)。
この点については、早々に結論から書きますが、音や匂いは吹き抜けがあるせいでよく伝わるのでデメリットと言えると思います。
ただ、このデメリットについては最初から分かっていた事なので私は約1年住んでみてそこまでデメリットには感じませんでした。
というのも、「音」に関しては一緒に住んでいる家族の音です。
外からの他人が発生する音ではありません。
うるさかったら「少しうるさいから音を小さくして」と言えばいいだけだし、そもそも基本的にはテレビの音も(あまりテレビを見ませんが笑)、ピアノの音も、話し声なども不快には感じません。
その原因はやっぱり家族だからだと思います。
一方「匂い」に関しては、「家族だから大丈夫!」とはならないかなと思います。
匂いには敏感なのか、臭い匂いなどはやっぱりストレスになります。
吹き抜けにより、匂いは1階・2階に伝わりやすいと思います。
家庭での匂いで一番多いのは「料理での匂い」かなと思います。
美味しい料理の匂いでも、やっぱり食事中でないのに匂うのは嫌なものです。
確かに、吹き抜けがある事により1階での料理の匂いは2階まで伝わりやすくなっていると思います。
しかし、換気システムのおかげで気づいたら匂いは無くなっています。
キッチンの真上が吹き抜けで、その吹き抜けすぐに2階部屋がある場合などは、もしかしたら匂いが無くなるまで気になるかもしれませんが、我が家はキッチンから少し離れているのもありそこまで気にもならないし、匂いも気づいたら無くなっているので、この点についてはデメリットではあると思いますが、あまり気にならないと個人的には思います。
(気密性がよくなかった前住んでいたアパートは結構長く匂いが残って、不快な感じはしましたね・・・)
吹き抜けの一般的なデメリット④ 〜耐震性〜
続いてのデメリットは「耐震性」についてです。
吹き抜けを採用すると、耐震性が悪くなるという事です。
これは確かにその通りだと思います。
ポッカリ穴が空いているような状態なので、耐震性は悪くなる傾向にあります。
吹き抜けの採用により、どうしても耐震性は悪くなる傾向にはあり、この点についてはデメリットであると思いますが、しっかり構造計算がされており耐震等級3を確保出来ていれば、大丈夫だと思います。
一条工務店では過去にも書きましたが、
「一条ルール」と言われている(誰が最初に言ったのでしょうね?)厳しい間取りでの制約があります。
吹き抜けについても厳しいルールがあります。
厳しいと書きましたが、耐震性を確保する為には仕方の無い事だし、ここまでやっている一条工務店は本当にしっかりしているなと思います。
(フィリピンの方で計算等をしているようなのですが、なぜ日本でやらないのでしょうかね?しっかりと許容応力度計算をして耐震等級3を確保しているのかは分かりませんが・・・結構時間がかかって計算しているようなので大丈夫ではないかと思っています。)
しっかりと構造計算をして耐震等級3を確保できれば吹き抜けを採用してもいいとは思いますが、耐震性を犠牲にして見た目等の為だけに吹き抜けを採用するのだけは絶対にやめた方がいいと思います。
一条工務店なら大丈夫だと思いますが、他の住宅会社で家を建てる場合などはしっかりと構造計算をしているか確認することを推奨いたします。
日本は地震大国です。
耐震性だけはしっかり気をつけた方がいいと思います。
吹き抜けの一般的なデメリット⑤ 〜2階のスペースの減少〜
この点が私的には約1年住んでみて感じた吹き抜けの1番のデメリットです。
家を建てるのは、結構お金がかかります。
1坪大きくするだけで数十万円は上がります(私が一条工務店と契約した時は、i-smartは1坪約67.2万円でした。現在はウッドショック等もありもう少し上がっているのではないかと思います)。
「大は小を兼ねる」と言いますし、やっぱり小さいよりは大きな家の方がいいです。
しかし、現実はそうもいかなく、予算と相談していくとどうしても小さな家になっていく事が多いのではないかと思います(我が家ではそうでした)。
我が家は約32坪ほどの大きさになりましたが、
上の図のように、吹き抜けは約4.5帖ほどの大きさになります。
(階段や2階廊下もあるので4.5帖以上の開放感はあります。)
前回書いたように、吹き抜けにはメリットも沢山ありますが、小さい家にとっては2階部分が吹き抜けにより生活空間として使用できるスペースの減少は結構大きいなと感じる事はあります。
「この吹き抜けの4.5帖の空間が部屋だったらよかったのにな〜」と感じた事は何回かありました。
家族構成は3人(私・嫁殿・娘ちゃん)で、まだ娘ちゃんは小さいので自分の部屋は持っていないので2階の部屋は全部使用はしていないですが、趣味部屋など1つぐらい自由に使う部屋があってもよかったかなと思ったりもします(私は特に趣味などないのですが笑)。
部屋が増えれば掃除する場所も増えるのでそれはそれでデメリットにもなるとは思いますが(次に書きますが、吹き抜けでも掃除のデメリットはあります)、用途不明の自由に使用できる部屋があるというのはいいと思いますね。
吹き抜けの一般的なデメリット⑥ 〜掃除〜
この「掃除が大変」という吹き抜けのデメリットについては、間取りを考えている時は全然気にしていませんでした。
吹き抜けについて調べている時に、「吹き抜けは採用すると掃除が大変!」というのを見かけた事がありましたが、あまり気にはしていませんでした。
「何が大変なんだろうな〜」という感覚だったのですが(嫁殿も気にしている感じでしたが、まあ大丈夫じゃないという感じだったと思います)、この点についてはデメリットになると思います。
この掃除が大変というのは、吹き抜けの空間の掃除という訳ではなく、吹き抜けに設置する窓の掃除が大変という事です。
吹き抜けを採用して窓を設置しないという場合はあまりないかと思います。
メリット編でも書きましたが、日射取得などでとても重宝する吹き抜けの窓なのですが、この掃除が大変になってきます。
なぜ大変なのかというと、吹き抜けの窓には足場が無いからです。
上の図のような、吹き抜けの窓を1階から掃除するのはかなり大変です。
伸びるデッキを使用しても、吹き抜けの窓の上部まで掃除ができるほど伸びるでしょうか?
結構な高さであり、相当伸びるデッキじゃないと掃除なんか出来ません。
これは大変だ・・・と思っていましたが、調べると約4mほどぐらいまで伸びるデッキもあるようですね!
ただ、隅々までしっかり掃除出来るかと言われると疑問ではあります。
折角の吹き抜けの綺麗な景色も、汚い窓からでは残念ですよね(上の図でも東の窓が少し汚れていますね・・・)。
この点についての対策は、キャットウォークなどの足場を採用すればいいと思います。
(キャットウォークは採光も取れるようにスノコのようになっている吹き抜けの足場(廊下)です。廊下がスノコのようになっている感じですね。隙間があるので歩くのが怖い感じもしますが・・。)
一条工務店ではキャットウォークは採用出来ないと思うので、採光などが遮られるかもしれませんが、廊下を採用して吹き抜けの窓に足場を採用すればいいかと思います(吹き抜け全部の面に廊下は採用出来ないかもしれませんが、その辺りは担当の方にお聞き下さい)。
吹き抜けの一般的なデメリット⑦ 〜視線〜
最後のデメリットとして、「視線」があるかなと思います(こちらはあまり一般的なデメリットではないかもしれませんが)。
これは吹き抜けに大きな窓を採用した場合のデメリットになります(少し採光を取り入れるような小さな窓ではそこまで気にならないのでデメリットにはならないと思います)。
特に密集している住宅街の場合は、かなりのデメリットにもなると思います。
「視線」のデメリットとは、吹き抜けの大きな窓から家の中が丸見えになる事です。
上の写真は、ハニカムシェードを下ろしていない状態で夜に外から撮影したのですが、丸見えですね笑
2階だけではなく1階もほぼ丸見えですが笑、こちらはカーテンをちゃんと付ければ大丈夫です(私はハニカムシェードで十分だと思い、レースカーテンのみにしました。まだ南側に家が建っていませんのでハニカムシェードもほとんど下ろしていませんが)。
2階の吹き抜けの窓もハニカムシェードを下ろせばいいのですが、夜の景色がとてもいい眺めなので基本下ろしません(夏は開け閉めが面倒臭いので下ろしっぱなしです)。
吹き抜けの窓からは2階の廊下しか見えないので、別に見られても大丈夫なのですが廊下は歩いたりするので丸見えは少し恥ずかしいですね。
まあ、他人の家をジーっと見ている方はあまりいないと思うので、そこまでデメリットとは言えないかもしれませんが、やっぱり気にはなりますね。
密集している住宅街に家を建てる方は、吹き抜けの窓は小さくするか、かすみガラスにするのがいいと思います(かすみガラスだと景色が見えないデメリットがあるので吹き抜け窓にはおすすめしませんが)。
最後に
以上が吹き抜けの一般的なデメリットと私が約1年住んでみて感じたデメリットになります。
吹き抜けを採用して、約1年住んでみた感想としては、吹き抜けにはデメリットはあまりないかなと思います。
吹き抜けについて調べていると、色々デメリットも書かれていますが、それは昔の家でのデメリットであり高気密・高断熱の家ではあまり該当するデメリットはないという印象です。
ここで書きました吹き抜けの一般的なデメリット7つの内、私が同調したのは、
- ⑤の2階のスペースの減少
- ⑥の掃除
- ⑦の視線
の「3つ」のデメリットになります。
今回紹介した7つ以外にも、一般的にはデメリットはあるかもしれませんが、基本的には吹き抜けにデメリットはあまり無いと思います。
上記3つのデメリットも致命的ではなく、納得出来るものだと思います。
約1年住んでみて、吹き抜けは採用して良かったと思います。
一条工務店で家を建てようとされている方でしたら、是非吹き抜けは採用してみて下さい。
(絶対採用した方がいいという訳ではありません。)
一条工務店以外で家を建てようとされている方も、高気密・高断熱の家ならば吹き抜けは採用する事をおすすめします(耐震性も耐震等級3をしっかり確保できる事も絶対条件になります)。
ただ、もし高気密・高断熱ではない、耐震性も良くないという場合は、今回書きました7つのデメリット全て該当してくると思いますので、吹き抜けは採用しない方がいいと思います(もし可能であれば他の住宅会社にされた方がいいかと思いますが・・・)。
最後までお読み頂きありがとうございました。